井上尚弥公式サイト
ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝は7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA&IBF王者・
井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・
ドネア(比国)を12R判定(3-0)で下し、WBSS王者に輝いた。
最近は「恒例」となったモンスター井上の「秒速決着」。その圧倒的な内容から今回の試合もドネアを「何ラウンドで倒すのか」という点に注目された。
しかし、蓋を開ければドネアの仕上がりは相当であり、打ち合いでは常に井上が上回っていたものの、ドネアも時折強烈なパンチを見舞った。
実際、井上はデビュー以来初めての目の切開、鼻血を経験。一度ドネアの拳が直撃しグラつく場面も見られた。井上も序盤に一度ドネアにきつい一撃を見舞うも、ダウンを奪えないまま終盤へ。
11R、井上の左ボディがドネアに直撃し、ついにダウンを奪う。テンカウント寸前で立ち上がったドネアだが、その後は井上に決定打を食らわせることができないまま、12R終了。判定で井上が勝利となった。
「井上選手のキャリアの中でも、もっとも追い詰められた試合だったといえるでしょう。そもそもグラつくこともありませんでしたし、目のカットなども初めて。それで勝ったのですから、経験と結果、どちらも得ることができたということでしょう。
また、試合終了のゴング直後、さらに両陣営が分かれた後、ドネアのもとに井上が駆け寄っての『ハグ』が非常に印象的で、感動的でした。超絶ハイレベルな対戦で、お互いにしかわからない充足感があったのかもしれません」(記者)
多くの人に感動を読んだ壮絶な一戦。今後も「世界一のモンスター」の活躍に注目だ。