21日、プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスで正捕手として活躍した嶋基宏が、仙台市の球団事務所を訪れ、自由契約を申し入れた。2007年のプロ入りから13年、楽天一筋で「次期監督候補」とまでいわれたチームの顔が、まさかの退団となる。
「本当に必要とされているかどうか、そういう思いが伝わる球団で僕はやりたい」
取材に応じた嶋からは、悔しさがにじみ出ていた。今季は腰痛で離脱などで、プロ最少となる57試合の出場に留まった。しかし、自身のコンディションよりも、チームの若手捕手育成が大きくのしかかった格好だ。
ただそれ以上に、かつての正捕手の気持ちが離れた要因は「チーム上層部にあるのでは」という。
「昨年から元ヤクルトでメジャーリーグでも活躍した石井一久氏がGMに就任してから、チーム上層部の雰囲気がガラッと変わったといわれています。
石井氏はニュース番組やバラエティー番組にもよく出演し、その自由奔放なキャラクターが人気を博していますが、組織の上に立つと果たしてどうなのか……。直感的な選り好みもあるようですし、もしかしたら嶋選手も、その辺りに嫌気が差したのかもしれません」(記者)