W杯組織委員会とワールドラグビーは10日、今週末に接近する台風19号の影響で、12日に予定されていた1次リーグC組のイングランド―フランス、同B組のニュージーランド―イタリアの2試合を中止にすると発表した。
今回で9回目となるラグビーW杯史上、初めての試合中止。各国の選手、メディア、そして世界中のファンから憤りの声が上がっている。
「こんな決定はおかしい」
悲痛な声を漏らしたのは、この試合を自身のキャリア最後の試合と定めてたイタリア代表のセルジョ・パリッセ主将だ。イタリアは現在3位で、この試合に1次リーグ突破が懸かっていた。しかし、試合中止となったことで戦わずして1次リーグ敗退が決定……。
「日本に台風が来るのは珍しくないのだから、(中止じゃなく)他のやり方を用意していないのはおかしい」と感情を露わにするのも仕方ない。
一方、対戦相手だったオールブラックス(ニュージーランド代表)は長年積み重ねてきたW杯1次リーグ連勝記録が31で止まった。思わぬ形での記録ストップとなったが、ハンセン監督は「安全を第一に考えて正しい判断がなされた」と冷静に受け止めている。