モーニング娘。は90年代から00年代にかけて、国民的な人気を誇ったアイドルグループである。このブームの記録はAKB48をしのぐもので、当時は、メンバー全員の名前を言えなければモグリといった扱いであった。そのため、黄金期のメンバーは、いまだに「元モー娘。」の枠で見られることが多い。
だが、元モー娘。メンバーはこのところ何かとお騒がせ続きといえる。辻希美のブログ炎上は毎度のことであるし、最近では保田圭がそこに続いている。さらに加護亜依は事務所契約の解除騒動、市井紗耶香は突然の参議院議員選挙への出馬宣言と落選、吉澤ひとみは飲酒ひき逃げ事故での芸能界引退、中心的メンバーであった後藤真希は不倫騒動が尾を引いている。そうした中で、安定の活躍を見せているのがリーダーであった中澤裕子であろう。
「中澤裕子は、2012年にIT関連企業社長の男性と結婚。その後、2子をもうけています。現在は夫の勤務先である福岡に居住し、子育てを優先しながら、現地でローカルタレントとして活躍中です。もちろん、ブログ炎上などとも無縁であり、安定した稼ぎを保っているといえるでしょう」（業界関係者）
そこには彼女自身の知名度もさることながら、東京や大阪から離れている福岡という立地も作用しているだろう。
「名古屋や大阪のバラエティ番組やワイドショーは、東京のタレントも新幹線移動で出演していますが、さすがに福岡まではやってきません。そこで、元モー娘。メンバーとして圧倒的な知名度がある中澤がうまくハマったといえるでしょう。福岡出身の博多華丸・大吉も、新人時代は大阪の番組が放送していないため『自分たちが暫定チャンピオンでいられた』と話していますからね」（前出・同）
まさに適材適所ではないが、自身が活躍できる場所を模索するのも、芸能界で生き残る方法なのだろう。（文＝相川ナロウ）
