『島耕作』相談役よりヤバい『はじめの一歩』『ONE PIECE』……終わり方を忘れた人気マンガたち

編集部

 36年もの間連載している弘兼憲史著「島耕作」シリーズが、ついに「相談役編」に突入したと話題だ。

 課長、部長、取締役、常務、専務、社長、会長ときて、ついに相談役に……何となく「隠居」感のある雰囲気だが、日本のサラリーマン経営者の流れとしてはリアリティがあるといったところか。一応ファンタジー作品ではないので「島耕作が不死身」という設定はできない。当然どんどん年老いるし、いつかは死ぬ。いつまでもバリバリの現役とはいかないだろう。

 ただ、そういう作品のほうがある意味「楽」なのかもしれない。中には「終わらせ方がわからない人気作品」も数多くある。

 その代表格が海賊冒険漫画「ONE PIECE」(集英社)だ。以前と比較してあからさまに「間延び」している印象があり、「ビッグマム編」と「ワノ国編」だけで何年もかかる上、まだまだ回収がまったくできていない伏線の数々……作者の尾田栄一郎が生きている間に終わるのか、という話もあるし「内容が停滞してきた」という見方もある。

 またボクシング巨編「はじめの一歩」(講談社)もこの類だろう。「いつ幕の内一歩は世界チャンピオンになるのか」と楽しみにしていたファンは多くいたはずだが、いつまでも日本チャンピオンのまま、ようやく世界ランク上位者と戦ったと思ったら完敗し、復帰戦も敗れて「パンチドランカー症状」疑惑で引退。実際症状が出ていない説もあり、復帰するのかしないのかでもう2年ほど経過している。すでに125巻。世界を制するのは200巻くらいだろうか。

 こうした超がつく人気マンガは、出版社が連載を終わらせたくないという意図も働いてか、とにかく「迂回」する印象が強い。人気作の宿命といえばそうだが、年齢を重ねてステップアップして枯れる『島耕作』のほうが、一応読者としての納得感は高そうだ。面白いかは別として。

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