吉本「金欠芸人だらけ」実状はなぜ生まれるのか。「契約」と「登録」の狭間にある地獄の存在

編集部
 そして、運よく売れてからも、ず〜っと、この【登録】の状態のまま、というのが吉本の現実なのである。

 「正式な契約でもあれば、彼らに最低賃金やギャラの保障という話も出てくるかもしれないが、何せ【登録】だけに、まともな規約もなければ何もない。吉本にあるのは、単に、抱える人数が増えれば、その中から人気者が出てくる可能性も増えるという考え。

 また、安く使える裏方の人材が多いことは、経費が抑えられてメリットが大きいということでしょう。芸人側も、売れなくても続けていれば吉本芸人を名乗り続けることができて、だらだらと一攫千金のお笑いドリームを追い続けることができてしまう。

 当初、島田紳助がM−1の出場資格を〈結成10年まで〉としていたのは、才能のない者に芸人を辞めるきっかけを与えなくてはという使命感からでしたが、紳助にそう思わせたのも、この吉本の体質があったからではないでしょうか」(同前)

 当たると大きな一攫千金の夢を追うものの背負うリスクが小さかろうはずもなく、芸人たちが、売れない、仕事がないのを、全部、事務所のせいにするのも違うだろう。

 だが、そのシステム、構造自体、そしてそんな芸人たちの考え方も含めた全てが、もはや時代に合っていないのは、今回の騒動でもはや明らか。再発防止のためには、やはり抜本的な組織改革、意識改革が必要になる。

 菊池弁護士のいう「第一歩」を吉本がいかに進めるのか。注視していくべきだろう。

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