中山秀征「労働組合を作って」発言で思い出す「島田紳助・吉本連合組合デモ」の大失敗

編集部
 さらに、かつてお笑いコンビ・ABブラザーズのメンバーとして活動していた中山は、芸人の闇営業について「(芸能界は)『いいよノリで』っていうところがあった。囃されたら踊るのがタレントや芸人の仕事だから、罪の意識というのはまた別としても、やってしまうことはあったりする。
 でもそれはもうダメなんだっていうのを、明確にやんなきゃいけないのかなっていうのを感じます」と語り、「会社を通せば会社の責任だけど、個人で受けたら個人の責任になっちゃう」「何のために所属しているかっていうことを、改めて考えるべき」と警告した。

 「過去に芸能人が『労働組合を作ろう』と言い出したケースはいくつもあるが、日本の芸能界においてその話はタブー。俳優の小栗旬が提唱した際も、動き出す前に“潰され”てしまった。
 1982年には、吉本タレントの島田紳助が自ら委員長となり、明石家さんま、オール阪神・巨人の阪神、間寛平らと共に『吉本連合組合』を結成。吉本興業に『賃上げ』『ギャラ査定の明確化』などを求めデモ行進まで行いましたが、吉本側は全く相手にせず一蹴したといいます」(記者)

 2017年の清水富美加出家騒動の際には、フジテレビ系『ワイドナショー』に出演したダウンタウン・松本人志が「組合を作ったほうがいい。吉本だけじゃなくて、『日本タレント組合』みたいなんを作ったほうが。何かあったときは、そこを通してやるようにしていかないと」と発言。
 実際、松本は後輩芸人のたむらけんじに「お前が(組合委員長を)やれ」と指示し、たむらもマスコミの前で「(松本に)『副業で足元が固まったら皆さんのために死ぬ思いでつくろうと思います』と言った。できれば2、3年で行ったろかと思ってます」とやる気を見せていた。

 「アメリカには『SAG-AFTRA』という役者やタレントを対象にした大規模な組合がありますが、日本では芸能界を牛耳る重鎮連中がそれを許さない。映画監督でもあるビートたけしも、『役者が力をつけると、作品に口出ししてくる』との理由から、組合設立には反対のスタンスだとか。重鎮連中が死なない限り、実現は難しそう」(同)

 一般企業では働き方改革によるホワイト化が進むなか、「ドンブリ勘定」「口約束」といった村社会のしきたりが残り続ける日本の芸能界。全タレントに正当な人権が与えられる日は来るのだろうか?

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