そして2010年に入ると沢尻に追い風が吹く。12年公開の映画「ヘルタースケルター」ではヌードを披露する体当たり演技で日本アカデミー賞・優秀主演女優賞に選出。その後も、映「新宿スワン」、ドラマ「大奥」といった話題作でヒール女性を演じ、同世代の女優には醸せない“女性の恐さ”を遺憾なく見せつけた。
女優として活躍をつづける沢尻も、今年で33歳。大人の色気に拍車がかかったいま、ドラマ・映画への出演が続いている。22日から5夜連続放送となるテレビ朝日開局60周年記念ドラマ「白い巨塔」では主人公の愛人役、そして2020年にはNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で織田信長の正室・濃姫を演じる。いずれも美しさだけでなく、ストーリーの核となる人物に深く入り込む“強さ”が求められる役どころなだけに、沢尻エリカはうってつけのようだ。
生まれ持った美貌と妖艶さに、大人の色気と落ち着きが備わった沢尻エリカ。しかし、未だにポテンシャルの底を見せていないと感じる人もいるのではないか。女性として30歳を超えてなお、未だに成長曲線は上昇カーブを描いているような気がしてならない。