2020年12月をもって活動を休止する、国民的アイドルグループ・嵐。残り2年をきり、ファンとしては有終の美を飾らせたいところだが、一部ファンの勘違い甚だしい言動がその花道を汚している。
その騒動の発端は、ライブツアーのチケット抽選だ。なんでもファンクラブに加入している既存会員から抽選結果を不服とする声が、SNS上に続々とアップされているのだ。ここでいう既存ファンとは、活動休止発表前からファンクラブに加入している“自称・古参ファン”。彼らの言い分としては、自分たちが落選になったにもかかわらず、活動休止発表後にファンクラブ会員となった“にわかファン”がチケットに当選しているのが気にくわないらしい。
SNS上の不満投稿の例としては、「10年以上ファンクラブに入っているんだぞ!」「にわか散れ」などなど。嵐に対して盲信的に愛するあまりの発言にしても、度が過ぎるほどの負け惜しみだ。
そもそも会員歴に応じてチケット当選確率に変化するのだろうか。とある有名アーティストのファンクラブでは会員歴に応じて「先々行抽選→先行抽選→一般抽選」といった段階に応募可能なステージが設けられている。ましてや、国民的アイドルグループの嵐である。善良な神経をもっていれば、会員歴にかかわらずファンを一律に歓迎するのが当然のこと。ファンが短いファンには冷遇するなど、エンタメ業界においては論外なのである。
現代社会において年功序列を持ち出せば、若者に鼻で笑われるだろう。嵐ファンは、麗しき若き女性たちだろう。そんな時代の変革者である若者が、「ファン歴が長い」ことを武器として振りかざし文句をまき散らしているのであれば、年功序列主義の老害と大差ないから悲しい。