16年前、400名以上の女子大生が性的暴行被害者となり社会を震撼させた、早稲田大学「スーパーフリー事件」。その主犯格として懲役14年の刑を受けた和田真一郎氏が、「週刊新潮」(新潮社)のインタビューに登場した。
44歳となった和田氏。すでに刑期を終え、現在は正体を隠して働いていることを告白。そして、女性への集団暴行を継続した経緯やその際の心境、現在の気持ちや被害者への贖罪などが全編を通して綴られている。
「スーフリ事件」は、集団暴行の法律を一部変更させるほどの出来事だった。最近でも大学生の女性暴行事件は頻繁に報じられるが、不起訴になる場合も多く、世間が煮え切らない思いに駆られることも少なくない。
事件の衝撃度が強かっただけに、世間でも和田氏を覚えている人はあまりにも多い。それだけに「今さら懺悔しても遅い」「気持ち悪い」「世間の怒りを思い返させる行為だ」と、やはり厳しい言葉ばかりが飛ぶ。やはり出てくるべきではなかったか。
ただ今回、和田氏が登場したことで再び「注目される人々」もいる。
事件発覚後、当時テレビ局に内定が出ていた女性アナウンサーが「スーフリに関与していた広告塔」と一部で報じられ、騒然となった。広告塔となった女性たちはネット上で『特定』されるなどして現在でもチラシ画像などが残っている。また男性でも、事件関与が疑われながら何事もなく社会に出て、大手企業で働いていることを暴露されたりしている。
こういった「のうのう」と生きている連中に再び光が当たり、社会から糾弾されるのであれば、その点に関しては和田氏の登場の意味はあるだろうか。