老舗の出版取次会社がついに倒産で二次被害は億単位!? 出版業界を待ち受けるさらなる負のスパイラル!!

編集部
  また、ライバル誌を手掛ける別の出版社の編集者もこう語る。

「X社さんが、太洋社の倒産で莫大な損失を被ったのはもちろん耳に入ってきていますよ。まあ、普通の業界ならばライバル社やライバル誌が苦境に立たされるのは新規ユーザー開拓という点でプラスに働くこともあるんでしょうけど、ウチらの業界に関してはそうとも言い切れない部分がありますからね」

  出版業界を取り巻く、その複雑な因果関係についてこう続ける。

「具体的な話でいえば、例えば“コンビニ問題”。全国の書店の数が減っていく中、週刊誌や雑誌を作っている我々のような出版社にとって、今や大手コンビニチェーンは大のお得意様なわけですが、コンビニさんの方からすると利益率が低く、管理も大変で、それなりのスペースも確保しなくてはいけない雑誌をはじめとする書籍は商品としてあまり魅力を感じていないというのが実状です。そんな中、普段取り扱っている週刊誌の一つが廃刊なんてことになれば、ますます『もう雑誌は扱わなくていいんじゃないの?』という“空気”が蔓延することになりかねません。実際問題、すでに一部のコンビニでは雑誌棚を撤去して、その空いたスペースをお客さんが飲み物を飲んだり、弁当を食べたりするフリースペースに充てている店舗もありますからね。その他、搬送の面なども含めて、我々雑誌業界はライバル社とも“運命共同体”的な側面もあるので、ライバル誌のピンチを喜ぶというよりは、二次被害や連鎖被害の方を心配する気持ちの方が大きいですね」

  今回の太洋社の倒産は、苦境が続く出版業界にさらなる“負の連鎖”を巻き起こしそうだ。

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