「一番身近な映像メディアというポジションを、かつてテレビが映画から奪取したように、ネット配信が次世代のトップメディアとなる可能性は十分に感じる。そこにチャレンジしてみたいというのは、作り手としての自然な欲求だ」増本氏は言う。
増本氏がフジテレビを去るということは、外部の魅力的な制作環境だけでなく、フジテレビの制作環境に不満を持っていたことも考えられる。
日本テレビに覇権を奪われたフジテレビにとって、増本氏は生え抜きのエリートであり、フジテレビ復活のキーマンではなかったのだろうか。引き留めなかったのか、それとも見捨てられたのか真意は定かではないが、大物プロデューサーを失ったフジテレビの転落は、さらに続いていくのかもしれない。