『M-1グランプリ』審査員・立川志らくが受け継いだ“談志イズム”

編集部

 2日に『M-1グランプリ2018』(テレビ朝日系)が放送され、霜降り明星が優勝を果たした。今大会では落語家の立川志らくが審査員に加わり話題となっていた。志らくは立川談志の弟子であり、番組冒頭のあいさつでは「ここに談志が降りてきている」とも話した。実際、審査はその言葉通りになったといえる。

 志らくはジャルジャルの1本目に99点と高得点をつけた。ネタは国分けゲームと称して、世界各国の国名の前半と後半を異なるイントネーションでひたすら呼ぶもの。かなりシュールなネタといえるが、志らくは「1回も笑わなかったけどプロとしてすごい」、ダークホースと目されたトム・ブラウンも「なんなんですか、あんたたちは」とあきれつつも97点をつけた。一般受けのしにくいネタに高評価を与える様子は談志譲りといえる。

「立川談志は、ピコ太郎の“中の人”として知られる古坂大魔王が『爆笑オンエアバトル』(NHK)においてテクノミュージックに乗せて、爆音でコントをするネタを披露したところ大スベリしてしまいます。しかし審査員だった談志はそのネタを絶賛し『わけのわからないのがいい。何があってもやり続けろ』と激励したそうです。音楽と笑いの融合という点ではピコ太郎の原点というべきネタでしょうね」(芸能ライター)

 さらに『M-1』審査員に名を連ねるダウンタウンの松本人志も談志は高く評価していた。

「松本が1990年代に企画構成したオリジナルビデオ作品である『HITOSI MATUMOTO VISUALBUM』も談志は絶賛していました。この作品はシュールなネタも多く、ともすれば世間ウケはしにくいものでしたが、談志はきっちりと本質を見抜いていたといえます」(同)

 志らくの今回の『M-1』でのふるまいに関しては「審査基準がわからない」「逆張りしすぎでは」といった声もネットにはある。だが「談志っぽさ」においては申し分なかったのではないだろうか。
(文=相川ナロウ)

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