ギョーカイ的ドラマレビュー その16

ムロツヨシと戸田恵梨香をかき乱す小池徹平!『大恋愛』最新話直前レビュー

編集部

 無料見逃し配信がTBSドラマ歴代最高再生数を記録するなど、もはや今期一番の注目作といっていい『大恋愛』。格差恋愛&病気という、恋愛ドラマでは使い古された定番のストーリーがなぜこんなに人気になっているのか? さまざまな分析があろうが、これまで三枚目として認識されていたムロツヨシが、イケメン化して見えるほどの好演や、戸田恵梨香の表情の豊かさ、そして脚本家・大石静のセリフ回しの巧みさにあることは確かだろう。この「大恋愛」。今回からは、放映直前に、前回のおさらいと、今回の見所をチェックしていきたい。

 小説家として返り咲き、ベストセラーを出した間宮真司(ムロツヨシ)。前のボロアパートとは段違いの小洒落た新居に、新妻・北澤尚(戸田恵梨香)とお引っ越し。

 真司と尚が、病院で井原侑市(松岡昌宏)の診察を待っていると、松尾公平(小池徹平)という青年が話しかけてくる。「井原先生の患者さんですか?」と、妙に馴れ馴れしいこの青年が、この週のキーマン。病院の食堂で、侑市が尚に、医学生の前でMCI(軽度認知障害)の患者として話をしてほしい、という依頼をしていたときも、公平は割り込んで来て、保育士である自分は午前中仕事が終わると午後病院に来ているのだと話す。自分もMCIである公平は子供の名前を覚えられなくなって苦労していて、去年自分も医学生に話をしたことも忘れている。

 真司は家で尚に、「尚ちゃん。子供を作ろう。尚ちゃんと2人で親子っていうものを体験したいんだ」と提案するが、尚は「私はその子供の成長を見届けられない。その子はどこかで母親を失う。それでも?」と躊躇する。だが、侑市から新薬の治験を受けてみないか、という話を聞いて、もし治験の薬が効いたら子供のことも考えると、真司に伝える。また尚は、医学生の前での講演にもやる気を出し、原稿を書いて真司の前で練習する。

 講演当日、真司は、小説の取材が入って最初からは立ち会えず。そして尚は、話そうとした矢先に、倒れてしまう。すぐに侑市が駆けより、病室へ運ばせる。その病室にひとり忍び込んで、真司の名前を呼ぶ尚に、「ここにいるよ」と言って口づけをしたのは、なんと松尾公平。そこに真司が到着して、公平をはねのけ、尚に寄り添うと、真司に向かって尚はうなされながら「誰?」と言うのだった……。

 と、最後でまたしても衝撃の展開となった前回。今週の見所は言うまでもなく、一癖も二癖もありそうな公平が、どんなふうに真司と尚の間に割り込んでくるかにある。尚は真司のことを最後まで覚えていられるのか。それとも真司のことを忘れてしまうのか……? 最後まで視聴者はやきもきさせられることになりそうだ。

里中高志
月刊誌などでメンタルヘルスや宗教から、マンガ、芸能まで幅広く書き散らかす。一時期マスコミから離れて、精神に障害のある人が通う地域活動支援センターで働くかたわら、精神保健福祉士の資格を取得。著書に、「精神障害者枠で働く」(中央法規出版)がある。

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