フジテレビに他局を批判する資格はあったのだろうか。
11月8日発売の『週刊文春』が、日本テレビ系の人気番組『世界の果てまでイッテQ!』で5月に放送されたラオスでの「橋祭り」は「デッチ上げ」だったと報道。それを受け、同日放送の『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)は40分もの長尺でやらせ疑惑を検証し、視聴者を驚かせた。
「『グッディ!』は現地を総力取材。キャスターの安藤優子は『ラオスで本当にそれが伝統的にやられてきたかどうか、毎年開催されてきたかどうかっていうのは一つのポイントですよね』と指摘しました。番組では住民はもちろん、ラオスのイベント会社やラオス情報文化観光省や駐日ラオス大使館が口を揃えて『橋祭り』の存在を否定したことを伝え、タレントの宮川大輔が『今ラオスとかアジアでものすごい大人気なんです』と虚偽の説明をしていたことをあぶり出しました」(テレビ誌ライター)
とはいえ、日本テレビは報道各社にファクスで経緯を説明。「誤解を招く表現があった」「反省すべき点があった」と謝罪しており、長時間にわたって他局を批判したことには必ずしも拍手が送られていない。ネット上でも「文春砲は別にいいですけど、それを他局さんが自分の手柄みたいに取り上げて揚げ足取るのはスーパーダサい」「日本テレビが報道を否定し謝罪しているにも関わらず、長尺の特集を組む光景は印象が悪い」といった感想が目立っていたようだ。
テレビ関係者もこう言って呆れる。
「フジテレビこそ、これまでやらせの常習犯だった。99年には『愛する二人別れる二人』でやらせが発覚し、関係者が自殺。07年には『発掘!あるある大事典II 』での納豆ダイエットの実験データが捏造されていた。13年には『ほこ×たて2時間スペシャル』で実際には行われていない対決をでっち上げて放送したことが明らかになり、打ち切りに。ほかにも、『あいのり』や『テラスハウス』は半ばやらせだということが視聴者の間で常識化されているほどです」
フジは日テレを糾弾するより、「他山の石」としたほうが良さそうだ。