綾野剛主演『ハゲタカ』、最終回の緊張感を“かつてのハゲタカ”の情けない姿が阻害?

編集部

 世間の反応は賛否あったものの、なんとか合格点のまま走りぬいた格好だ。

 9月6日に放送された綾野剛主演のドラマ『ハゲタカ』(テレビ朝日系)最終回の平均視聴率が11・1%を記録。全話平均視聴率も10.3%と2ケタをマークし、昨今のドラマ界では十分、胸を張れる結果となった。

 同作は綾野演じる鷲津政彦が、企業を食い荒らす“ハゲタカ”と非難を浴びながらも経営不振の企業を鮮やかに買収し、再生させていくエンターテインメントドラマ。最終回では日本を代表する重工業メーカー「帝都重工」の数々の不祥事が明るみに出るなか、社長に収入した鷲津が「30日以内に『帝都重工』に革命をもたらす」と宣言し、周囲の腐った思惑をハゲタカ流で打ち砕く内容だった。

 ネット上では「面白かった」との感想が多く聞かれる一方、「物足りない印象」「消化不良」「もっとじっくり見たかった」といった意見も少なくない。テレビ誌ライターはこう分析する。

「全8話しかないのに、それを3部に分ける意味があったのか疑問です。原作にないオリジナルストーリーを『最終章』と盛り上げておいて、わずか2回にまとめたことで、テンポだけが早く中身が薄くなっている印象を与えてしまった。沢尻エリカと恋仲になりそうでならなかったことにもモヤモヤが残りました。もっとも、綾野に叩き潰された小林薫がリベンジを誓うなど、次への伏線も用意されており、人気作のシリーズ化が得意なテレ朝だけに、続編や映画版へ“真のクライマックス”を取っておいたのかもしれません」

『ハゲタカ』といえば、07年に放送された大森南朋主演のNHK版と比較されることもしばしば。そのため、NHK版のファンの中にはテレ朝版を『綾鷹』と揶揄する人も多かった。

「ヒリつく展開が続いた『ハゲタカ』ですが、その合間に入る『明治プロビオヨーグルトR-1』のCMに登場していたのが大森です。吉田沙保里との夫婦役でおなじみのCMですが、元マラソン選手の高橋尚子と現役スピードスケート選手の高木美帆に『夏こそ気を使わないと』と諭され、情けなさげに『ハイ』と返事するかつての『ハゲタカ』の姿に、緊張感を奪われたという視聴者も多くいたようですね(笑)」(芸能記者)

 決めゼリフの「でぇは!」で終わった『ハゲタカ』。テレ朝には腰を据えた続編を期待したい。

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