夏休み宿題「完成品出品」が問題で思い出される『ウゴウゴ・ルーガ』特番

編集部
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「メルカリ」や「ヤフオク」に読書感想文や工作品など、夏休みの宿題の「完成品」が出品され問題となっている。メルカリ、ヤフー、楽天の3社は文部科学省と、これらのアイテムを出品しない合意書を交わした。ネット上では「出品する方も悪いが、買う方はもっと悪い」とあきれ気味の様子だ。

 夏休みの宿題を誰か代わりにやってくれないか、そんな妄想を叶えてくれるテレビ番組が存在した。1993年8月28日に放送された『ウゴウゴルーガなつデラックス』(フジテレビ系)である。CGを駆使した異端の早朝番組として話題になった『ウゴウゴ・ルーガ』が、夏休み最後の土曜日の夜に1時間の生放送を行ったのだ。

 この番組では夏休みの宿題を片付けられていない子どもたちのための救済企画が放送された。

 大学教授から文化人、ミュージシャンまで、その道の専門家が登場する「おしえてえらい人」の特別編として、大量のファックスを用意し「夏休みの宿題のわからないところ」を募集したのだ。

 数学者、物理学者、生物学者と理科系の分野は東京大学教授が登場。さらに国語は小説家の高橋源一郎、英語は帰国子女の喜多嶋舞、自由研究はコラムニストの泉麻人が担当した。さらに「宿題が最後までできなかった子のために最高の言い訳を考える」人は、コピーライターの糸井重里であった。ちょっとした豪華なカルチャースクールのような並びだ。あくまでも想定していたのは小中学生からの相談ではあっただろう。だが、喜多嶋のもとに、フランス語の長文が何枚もファックスで届き「私、フランス語はわかりません」とあきれられる場面もあった。送り主は課題(宿題)に悩む大学生だろうか。

 ほかにも夏休みの宿題を片付けるためのコンテンツは目白押しだった。夏休み中の天気が一気に紹介されたほか、読書感想文のネタ用として、レギュラーコーナーの「あさのぶんがく」も高速で再生されるなど、1時間の生放送時間をめいっぱいに使った番組であった。

 この番組が行ったのは「宿題代行」ではなく、あくまでも「お手伝い」なので問題はない。もっとも実際に役に立つかどうかは未知数なれど、今もこうした番組があったら面白いかもしれない。
(文=相川ナロウ)

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