お笑いコンビ・ANZEN漫才のみやぞんが総距離161.55kmのトライアスロンを完走し幕を閉じた、日本テレビ系のチャリティー番組『24時間テレビ41 愛は地球を救う』。今年で41回目を迎えた夏の風物詩は、テレビ上では感動のフィナーレを飾ったように演出していたが、世間の反応とは温度差があったようだ。
それを示しているのが「募金額」だ。生放送終了時点(24時間経過時点)での募金総額は2億6787万5910円と、ここ10年のピークである2013年の4億3605万4731円から大きく減少している。募金は現在も続いているが、近年は最終募金額が減少傾向にあることから、今年はワーストを更新することが危ぶまれているのが現実だ。
その要因として挙がるのは、出演者のギャラ事情。チャリティー番組でありながらメインパーソナリティやチャリティーランナーをはじめとした出演者には、ウン百万、ウン千万のギャラが支払われることはテレビ業界の噂として世間にも広がっている。それだけの金額をもらえるのであれば24時間起き続けることも苦ではないだろう。裏事情を垣間見た視聴者からすると、あたかも善意で行っている風の番組は茶番に見えて仕方ないはずだ。
日本各地で頻発する地震や洪水など災害時には、多くの市民ボランティアが私財と費やし汗水流し被災者を助けている。対照的に、空調の効いた武道館でVTRを眺めることがチャリティー活動というのであれば、今後も視聴者離れは止まらないだろう。