【インタビュー企画】大ブレークの桐谷健太、「見ている人に夢を感じてほしい」
編集部
役にアプローチするために、すべきことが多かったという。 「東京に出てきた時、この業界に入るきっかけになったのが、ゲイの方にナンパされたことなんです。その人にモデル事務所を紹介してもらったりしたのですが、すごくゲイの友達が多かったんです。今回の役を演じるうえでも、トランスジェンダーの友達に電話して、いろんな情緒や気持ちなんかを聞きました。そんな中で『健太、考え方なんて人それぞれだよ』って言われた時、普通ならヒントにならない言葉だと思うんですが、僕の中では腑に落ちたんです。そりゃそうだなって」。 また、生田がリンコという難役に真摯に向き合う姿をみて、桐谷はこれまでの作品に対する考え方が変わったという。 「最初は苦労しただろうし、大変だったと思いますよ。メンタルな部分もちゃんと作りながら、フィジカルな面にも気を払わなくてはならないんです。肩幅とか手の動きとかがお兄ちゃんにならないってことは重要じゃないですか。この映画は斗真が美しく見えることが重要。監督からは『座り方が男!』と言われるわけで(笑)。今まで僕は『自分が一番目立ったる!』って思っていたのですが、この作品では斗真が美しく見えるように全力で支えようって気持ちになったんです」。 新たな思いが沸いてきた現場、そしてこれまで桐谷が見せてきた演技とは趣の違う役柄…。
さらに人気CMへの出演、歌のヒット、「紅白」への出場と、ここ数年、大きく桐谷を取り巻く環境は変わっていった。 「僕自身、仕事への取り組み方や思いは変わっていないんですよ。あえていうなら自分のことを多くの人に“気づいてもらった”ということなのかなって思うんです。歌も好きでやっていたら、CMで起用してもらって、そうしたら『紅白』出場…。まったく狙ってないですよ(笑)」。