国民的アイドルグループ「SMAP」の独立&分裂騒動が、9月の契約更新を前に再び注目を集めている。
そうした中、今月上旬にジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長がスポーツ紙や女性誌のジャニーズ担当記者たちを前に「SMAP」騒動に自ら言及し、解散は「絶対にない」と明言した。
幼い少年の資質を瞬時に見抜き、アイドルとして売り出し、数多くの男性アイドル、男性アイドルグループを成功させてきたジャニー喜多川社長の眼力は、業界内外でも高い評価を受けている。
だがその一方で、ジャニー喜多川氏の手腕はアイドル予備軍とも言うべき少年たちの才能を見出し、育成することに発揮されて、実質的な所属事務所の経営やマスコミ対策をはじめとした情報統制、対外的な折衝に関しては姉のメリー喜多川副社長が主導してきたことも、業界内では広く知られている。
別の芸能プロダクションの幹部はこう語る。
「『SMAP』騒動以前は、ファンなどの一部を除いて一般的にはジャニーズ事務所といえば、ジャニーさんが一代で築き上げた芸能王国と思われがちだったけど、実質的に屋台骨を支えて来たのはメリーさんだからね。もちろん、ジャニーさんの才能を見抜く目やどのメンバーとどのメンバーを組み合わせて新グループを結成するかなどのグループの構成能力、コンサートやショーなどの演出能力は特筆すべきものがあるけど、メリーさんの経営手腕や交渉能力も王国を築くうえで、不可欠なものだった」
実際、ジャニー社長もそのことは重々承知しているようで、人気所属タレントの独立や離反、スキャンダルに対しても、ほとんどのケースにおいて自ら口を開くことはなく、実質的には姉のメリー副社長に一任していた観もある。
もちろん、かつて「SMAP」を担当していたI女史や次期社長と言われるメリー副社長の娘である藤島ジュリー景子副社長のように、グループによっては他者が舵取りをするケースもあったし、広報的な部分では名物広報として知られるS氏がマスコミ対策面でサポートをしてはいたが、経営面での実質的なトップはメリー副社長だった。
そういう中での今回のジャニー社長による“SMAP発言”は、業界内でも大きな注目を集めているという。
「普段、経営面にはほとんど口を出さないジャニーさんが自ら騒動に言及したということは、それだけ『SMAP』がジャニーズ内で干されていて、立場がないということ。このままいけば、当然9月の契約更新の時にはひと悶着あるということだろうね。そういう意味で、今回のジャニーさんの発言は重いよ」
実際、ここ最近の「SMAP」を取り巻く環境は厳しく、メンバー5人でのメディア露出は激減。メンバー揃ってのCM契約本数はついにゼロとなった。
「ハッキリ言って、もはやメリーさんは『SMAP』が解散しようが、しなかろうが、どうでもいいとさえ思っているようだよ。25周年を記念したドームツアーはいまだに白紙のままだし、ファンを過剰に刺激しない範囲で粛々と『SMAP』の仕事は『嵐』や『関ジャニ∞』をはじめとした後輩グループに移行していくだろう。そのことを理解しているジャニーさんが、個人的な感情論として、『SMAP』に救いの手を差し伸べたというのが真相だろう。最近のジャニーさんは年齢的なこともあってか、所属タレントのことを息子や孫のような目で見ているからね。そういう意味では『SMAPは我が子と同じ』という発言にウソはない」(前出の芸能プロ幹部)
窮地の「SMAP」にとって今回のジャニー社長の発言は、さぞかし心強いものになったとも思えるが、事はそう簡単な話ではないとか。
ジャニーズ事務所のスタッフは絶対匿名を理由に明かす。