『ろくでなしBLUES』『ROOKIES』(ともに集英社)などの作者で知られる漫画家の森田まさのりさんが、『M-1グランプリ』の1回戦を突破し話題となっている。
『M-1グランプリ』は漫才の日本一を決めるコンテストである。参加条件は、プロアマ問わず2人以上で、結成が2000年1月1日以降の15年以内のコンビである。森田さんはもともとお笑い好きで、漫画家の長田悠幸さんと、その名もズバリなコンビ「漫画家」を結成し1回戦に挑んだ。
『M-1グランプリ』1回戦の通過率は約25%といわれている。4組のうち1組しか通過できず、それなりの「狭き門」だ。果たして、どのようなネタ、コンビが突破できるのだろうか。
「やはり知名度やインパクトがあるのは、それだけで有利といえます。かつてはホリエモンこと堀江貴文氏が『R-1ぐらんぷり2018』の1回戦を突破し話題となりました。幼稚園児に扮したホリエモンが自身の失敗を作文調で披露するもので、笑いを誘っていましたね」(放送作家)
ならば森田さんやホリエモンなどの著名人ではない、本当のアマチュアの場合はどうだろうか。
「声が出ている、ボケツッコミがはっきりと機能しているといった基本的なことはもちろんですが、ネタの内容も重要ですね。特に若いコンビが陥りがちなのが、身内ネタに閉じてしまう点です。誰も知らない先輩や、学校の先生、バイト先の店長といったキャラクターは、よほどのことがない出さない方が良いでしょうね。既存のコンビのネタを真似るパロディも受けにくいです。やはり、オリジナリティが求められるといえるでしょう」(同)
ひとまず「勢い」だけで突破できない世界であるのは確かだろう。新コンビ「漫画家」の、さらなる活躍に期待がかかる。
(文=相川ナロウ)