劇団四季の代表で演出家の浅利慶太さんが悪性リンパ腫により13日、亡くなったことがわかった。85歳だった。
浅利さんは慶應義塾大学、東京大学の学生を中心に1953年に劇団四季を結成。初期はアート志向の作品が多かったが、その後ブロードウェイやディズニーなどの商業ミュージカルに転向。日本ミュージカルの代表的存在となる。「ウェストサイド物語」、「コーラスライン」、「ライオンキング」など海外作品やオリジナルミュージカルでも存在感を発揮しているが、その中心として活躍した。芸術選奨文部大臣賞、経済界大賞特別賞など数々の賞も受賞している。
2014年には劇団四季の運営会社である、劇団四季株式会社の取締役社長を退任。一部では「軽度のアルツハイマー」であることを友人が告白するなど、その理由に関しても多数のウワサが流れていた。だが、2015年には新事務所の浅利演出事務所を設立し社長就任。独自の演劇活動を行っていたようだ。
その後は表舞台から姿を消した形となった浅利さん。日本ミュージカル界の巨星に対し、心からご冥福をお祈りしたい。